冬になって空気が乾燥する季節になり、ドライアイの方には辛い時期となりました。今回は、ドライアイとそのセルフケアについていくつか紹介したいと思います。
☆ただの水分じゃない!私たちの目に、意外と重要な『涙』
私たちの目の表面には涙の層があります。この涙の層は、単に目を潤しているだけではありません。目の表面にある角膜などの細胞に酸素や栄養を届けたり、キズを治したりして正常な状態を保つ働きがあります。また、ホコリや細菌などの異物を補足したり殺菌したりして、目を感染症やキズから守る働きもあります。さらには、目の表面を涙が潤して滑らかにすることで、光が正しく屈折して物を鮮明に見ることができるようになっています。よりクリアで良好な視界を保つために、涙は重要な働きをしているのです。
☆ドライアイのリスク因子とは?
ドライアイでは、何らかの原因で目の表面にある涙の層の安定性が失われています。喫煙、加齢、パソコンやスマートフォンなどの長時間の操作、コンタクトレンズの使用などが、ドライアイを発症・悪化させる要因になっていると考えられています。また、オメガ3脂肪酸(EPAやDHAなど)よりもオメガ6脂肪酸(リノール酸やアラキドン酸など)の摂取量が多いと、ドライアイの発症リスクが高まると言われています。
☆目に優しい生活を心がけよう!
1.意識的に目を休める。
…長時間集中してパソコンの画面や本などを見たりした場合は、1~2時間おきに目を休めて、リラックスしましょう。リラックス時には副交感神経が働いて、涙が出やすくなります。
2.意識的にまばたきをする。
…「まばたき」は、涙の分泌を促す刺激となって涙を出したり、目の表面に涙を均等に行きわたらせる働きがあります。画面や本などを集中して見ている時は、まばたきの回数が減ると言われています。一般的には通常1分間に20~30回程度まばたきをしていますが、何かを集中して見ている間は、その回数が4分の1に減ってしまうといわれています。
3.室内の湿度を適切に維持する。エアコンの風が当たらないように注意する。
…望ましい室内の湿度は50%以上が目安です。空気が乾燥しているときは、加湿器などを使って、乾燥を防ぐようにしましょう。また、エアコンの風が直撃すると目の乾きを悪化させることもあります。送風口の方向を、顔や目に直接当たらないように調節しましょう。
4.ビタミンB2やビタミンAを積極的に摂取する。
…ビタミンB2は角膜の細胞に酸素を供給する働きを助けます。ビタミンAは角膜細胞を再生し、目に潤いを保ちます。ビタミンB2は、レバー、うなぎ、卵、納豆、乳製品、葉菜類などに多く含まれています。ビタミンAは、にんじんなどの緑黄色野菜に多く含まれています。なるべく毎日の食事に取り入れるようにしましょう。
5.オメガ3脂肪酸を積極的に摂取する。オメガ6脂肪酸を摂りすぎない。
…オメガ3脂肪酸を摂取すると、ドライアイの自覚症状と涙の層の安定性が改善すると言われています。オメガ3脂肪酸にはEPAやDHAなどがあり、青魚やえごま油、亜麻仁油などに多く含まれています。一方、オメガ6脂肪酸にはリノール酸やアラキドン酸などがあり、紅花油、コーン油、大豆油などに多く含まれています。リノール酸やアラキドン酸は人の体内で作ることが出来ない必須脂肪酸のため、オメガ6脂肪酸も摂取する必要があります。しかし、最近の日本人の食生活では、食の欧米化が進み、オメガ3に比べてオメガ6脂肪酸の摂取量がかなり多い傾向にあると言われています。毎日の食事の中で、意識的に和食を取り入れたり、オメガ3脂肪酸を摂ったりするようにするといいでしょう。
☆涙に着目したサプリメントもおススメ!
・オプティエイドDE(わかもと製薬)
…オメガ3脂肪酸だけでなく、涙腺の構造・機能維持などに役立つラクトフェリンや涙の分泌を促す乳酸菌などを配合した、涙に着目したサプリメント(栄養機能食品)です。当店でも取り扱っていますので、お気軽にお声掛けください♪
目に優しい生活習慣を心がけ、必要に応じて市販の目薬やサプリメントなども活用しながら、乾燥の季節を乗り切っていきましょう!