当薬局は眼科の患者さんが多いので、点眼薬に関する質問をよく受けます。
今回は、その中でもよく聞かれる点眼薬の保存方法に関する内容をまとめましたので、ぜひご一読ください!!
Q:目薬は必ず冷蔵庫で保存しないといけないの?
A:点眼薬によって保存方法が違います
これは点眼薬の種類によって、1.冷蔵庫保存必須 2.冷蔵庫に入れてはいけない(常温保存必須) 3.冷蔵庫に入れても入れなくてもどちらでもいい(常温保存) といろいろあります。
ややこしいのですが、当薬局で患者さんに指導している保存方法を以下に紹介します。
*カッコ内はジェネリック
1.冷蔵庫保存の点眼液
○冷所保存の点眼液
- リズモンTG点眼液(常温でゲル化)
- タプロスミニ点眼液0.0015%
- オフロキサシンゲル化点眼液(常温でゲル化)
- イソプロピルウノプロストン点眼液0.12% 「ニッテン」
- 点眼・点鼻用リンデロンA点眼液(ベルベゾロンF点眼・点鼻液)(6か月以上室温で色調変化←フラジオマイシン由来だが含有量は変化なし)
○使用しない場合は冷所保存
- (未開封)キサラタン点眼液0.005%(4週間以上常温で結晶析出例あり)(開封後は室温で4週間まで保存可)
- (未開封)ラタノプロスト点眼液0.005%「SEC」(開封後は室温で4週間まで、未開封でも6ヶ月間までは室温保存可)
- (未開封)ザラカム配合点眼液(4週間以上常温で結晶析出例あり)(開封後は室温で4週間まで保存可)
- (未開封)エイベリス点眼液0.002%(開封後は室温で4週間まで保存可)
- 生理食塩水など防腐剤の入っていない薬局内製剤(衛生的な観点から冷所保存)
○溶解後、冷所保存
- カタリンK点眼用0.005%(溶解後できるだけ冷所保存で1か月以内に使用)(溶解後常温保存では10日目前後から残存率低下)
- タチオン点眼用2%(溶解後できるだけ冷所保存で1か月以内に使用)
- ベストロン点眼用0.5%(溶解後7日以内に使用)(溶解後室温保存3日目から残存率低下)
2.冷蔵庫に入れてはいけない(常温保存必須)
- リザベン点眼液0.5% (トラニラスト点眼液0.5%)(冷所保存で結晶析出例あり)(安定性の試験で夏場40度でも3か月は安定とのこと)