新お茶の水薬局ブログ Shinochanomizu Pharmacy

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秋の花粉症

秋の花粉症

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まだ日差しも強い日が続きますが、中秋の名月も8年ぶりに満月と重なりきれいでしたね~そして・・・いよいよ秋の花粉症の始まりです!

本州では、春の花粉症といえばスギ・ヒノキ、秋の花粉症といえば9-10月頃に飛散するブタクサ・ヨモギ・カナムグラによるものです。

スギ・ヒノキの花粉飛散情報を知らせている日本気象協会の2021年の情報の更新は4月に終了し、次回は2022年1月頃提供予定となっています。

しかし、スギ花粉は秋にも飛散し、秋にスギ花粉症患者で症状を訴える方もいらっしゃいます。実は、スギ花粉は秋にも飛散するのです。ここでは、秋のスギ花粉症について、述べてみます。

 

 一般にスギ花粉は、新芽の成長→花芽の分化と生長、種子形成をへて、形成されます。夏期を経て、11月頃までに花粉が完成した雄花は、休眠状態となり、気温の変化で開花することで一斉に飛散を開始します。翌年春期のスギ花粉飛散開始は、翌年1月1日からの最高気温(齋藤洋三、他:花粉誌1988;34:149-52)または平均気温の積算値(村山貢司:花粉誌1988;34:153-6)、スギ雄花の休眠覚醒日からの気温の積算値が関連するという報告があります(平英彰、他:アレルギー1992;41:1499-71)。

 

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しかし、一部のスギ花芽は、秋に花粉を飛散していることが知られています。1987年から1995年にわたる通年のスギ飛散花粉を測定し, 秋期(10月〜12月)のスギ飛散花粉数と春期(1月〜5月)の飛散数との関係, および秋期のスギ花粉症発症について検討した研究によれば、秋のスギ飛散花粉は, 春の花粉の再飛散ではなく, 秋に新しく開花し, 飛散した花粉であるといえるとのことです(菅谷愛子、他:アレルギー1996;45:472-7)。これは、「狂い咲き」と呼ばれ、秋の気温が異常に高かった場合の季節外れの開花現象を言います。大分県由布市にある大分大学の研究によれば、地上高30mに設置したダーラム型捕集器で10月1日より12月31日までスギ花粉を捕集したところ、5.4から52.2個/cm2(平均18.5、中央値14.6)の総飛散数で、飛散が見られた日数は14から46日、大部分は1個/cm2未満の飛散だったとのことでした(渡辺哲生、他:アレルギー2014;63:920-7)。