皆さん、こんにちは。
11月になりましたね。急に気温も下がり、体調管理の難しい季節になりましたが、いかがお過ごしでしょうか??
今回は、当薬局にいらっしゃる患者さんにもお困りの方が多い『目やに』について、少しお話ししたいと思います。
1.『目やに』って、どうして出るの?
目やには、正常な状態でも、目の代謝の産物として出ることがあります。この目やにの中には、新陳代謝の結果はがれ落ちた目の表面の古い細胞などが含まれています。従って、時々少量の目やにが出る場合は、問題ないケースがほとんどです。
2.『目やに』が増えるのはどんな時?
目やにが増える時には、目に何かしらの炎症が起きていることが多く、その炎症反応の産物として目やにが大量に出ることがあります。
炎症の原因には、主に以下のようなものが考えられます。
①感染によるもの…細菌感染、ウイルス感染などが原因となる場合
②アレルギーによるもの…花粉やハウスダストなどによるアレルギー反応が原因となる場合
►感染による目やにの場合、鼻涙管閉塞症という病気が背景にある場合もあります。
涙には、目の表面に付着したゴミや雑菌などを洗い流す作用があります。鼻涙管閉塞症では、涙の通り道である鼻涙管が詰まることにより、涙の流れが悪くなり、涙による洗浄作用が低下してしまい、細菌などに感染しやすくなります。
►また、ドライアイも目やにの原因になることがあります。
ドライアイは、様々な要因により目の表面にある涙の層の安定性が低下する疾患です。涙には、様々な外部刺激から目の表面を守る働きがありますが、ドライアイになって涙の層の安定性が低下すると、涙の層による保護作用が低下し、様々な炎症が起こりやすくなります。
3.『目やに』の治療に使われるお薬は?
今までお話しした通り、目やにの原因は多岐にわたるため、原因に応じたお薬(主に点眼薬)が処方されます。
炎症があれば抗炎症薬、その炎症が感染によるものであれば抗生物質、アレルギーによるものであれば抗アレルギー薬、またドライアイが原因であればドライアイの治療薬(ヒアルロン酸など)といった具合です。
患者さんの中には、『目やに=細菌やウイルス感染によるもの』と考えている方が多く、抗アレルギー薬やドライアイの治療薬が処方されると、『あれ?目やにの薬を出すと言われたはずなのに…?』と戸惑う方もいらっしゃいます。
目やにの原因は感染によるものだけではない、原因に応じた薬が処方されているのだ、ということを知って頂けると嬉しいです。
新お茶の水薬局では、お薬の使い方などお薬に関する相談を、随時受け付けております。処方せんをお持ちでない方でも、相談を受け付けております。お近くにいらした際は、ぜひお気軽にお立ち寄りください♪