皆さん、こんにちは。
9月になって少し秋めいてきましたが、まだ暑さの残る毎日が続いています。
いかがお過ごしでしょうか?(*^-^*)🍂
さて、今回は、ドライアイのお薬について少しお話ししたいと思います。
ドライアイとは?👀
『ドライアイ』は、その名の通り、乾き目ということなのですが、その定義や病態生理については、今まで様々な研究や検討が重ねられてきており、時代とともに変遷してきました。
ドライアイ研究会が作成した診療ガイドラインによると、
『ドライアイ』は『様々な要因により涙液層の安定性が低下する疾患であり,眼不快感や視機能異常を生じ、眼表面の障害を伴うことがある』
と、現時点では考えられているようです。
…ちょっと難しい表現ですね(;^ω^)💦
簡単に言うと、
私たちの目の表面にある涙の層の水分が減ったり、水分の蒸発を防いでいる油分が減ったりして、涙の層が不安定になる。
↓
すると、ゴロゴロ感やまぶしさなどの症状が出ることがある。
その状態のことを、『ドライアイ』という。
ということのようです。
ドライアイ治療薬の例
現在では、様々なドライアイの治療薬が発売されており、ドライアイの原因や症状に合わせて用いられています。
○ドライアイ治療薬の例
・ヒアルロン酸点眼液0.1%/0.3%
・人工涙液マイティア点眼液
・ジクアス点眼液3%/ジクアスLX点眼液3%
・ムコスタ点眼液UD2%
・レバミピド懸濁性点眼液2%
など
ムコスタ点眼液UD2%・レバミピド懸濁性点眼液2%について
様々な治療薬がある中で、今回は、この2薬剤に着目してお話したいと思います。
この2薬剤は両剤共に『レバミピド』という成分が有効成分となっています。
これは飲み薬として内服すると胃粘膜保護薬などとして働きますが、目薬として点眼すると、以下のような作用を持ち、ドライアイに対して効果を発揮します。
①角膜や結膜からのムチンの産生・分泌を増やす作用
(ムチン=目の表面の潤い保持に重要な成分)
②角膜や結膜に傷がついている場合、その傷の治りを改善させる作用
ムコスタ点眼液UD2%とレバミピド懸濁性点眼液2%の違いとは?
ムコスタ点眼液UD2%は先発品として2012年1月に発売され、ドライアイ治療薬として多く用いられてきました。その後、2023年9月になり、後発医薬品としてレバミピド懸濁性点眼液2%「参天」が発売になりました。
この2剤には、先発品/後発品ということ以外に、剤型などいくつか違う点があるため、ここではその違いについて表にまとめてお示ししたいと思います。
有効成分は全く同じですが、やはり添加物に違いがあります。また、pHや浸透圧が異なると沁みやすさや刺激感に差が出ることがありますが、この2剤は同じのようですね。剤型が使い切りタイプと通常の点眼ボトルタイプというのは、大きな違いとなっています。
最後に、両剤のおすすめポイントをまとめてお示ししたいと思います。今後、お選びになる際の参考にしていただけると嬉しいです。