皆さん、こんにちは。
毎日毎日、暑い日が続いていますね……🌞
暑さに負けないように、体調管理に気を付けていきましょう✊
さて、今日は『酸化マグネシウム』の飲み合わせについて、お話ししていきたいと思います。
1.『酸化マグネシウム』とは
便秘症に対して汎用される他、制酸剤として胃や十二指腸の粘膜保護などを目的に使用されることもあるお薬です。
便秘症の治療薬には様々な作用機序のものが存在しますが、酸化マグネシウムは塩類下剤の1つで、便の水分バランスなどを調節して便を柔らかくすることによって、効果を現します。そのため、大腸への刺激性が少なくお腹が痛くなりにくい、クセになりにくいなどの特徴から、現在でもよく用いられています。
2.意外と多い!?『酸化マグネシウム』との飲み合わせに注意が必要なお薬
酸化マグネシウムは、その言葉の通り、マグネシウムと酸素が結びついた構造をしています(化学構造式:MgO)。非常に単純な構造を持つ薬剤ですが、意外と相互作用が報告されている薬剤が複数あり、汎用されている薬剤であるがゆえに、注意が必要です。
3.相互作用の一因は、『金属イオン』?
酸化マグネシウムは服用した後、体内で胃酸などと反応し、消化管内においてMg2+という金属イオンとしても存在するようになります。この金属イオンには、様々な化学物質と難溶性のキレートという錯体を形成する性質があるため、それが相互作用の一因と考えられているケースが報告されています。
4.酸化マグネシウム(もしくはマグネシウム含有製剤)との相互作用が報告されている薬剤の例
酸化マグネシウムなどのマグネシウム含有製剤との相互作用が報告されている薬剤について、各薬剤の添付文書の記載をもとに一部ご紹介します。
…意外と多いですね (;^ω^)
併用される場合には、服用間隔などに注意しましょう!
5.服用のタイミングをずらす場合、酸化マグネシウムを飲むのは先?後?
相互作用を考慮して服用のタイミングをずらす場合、酸化マグネシウムは先に飲んだ方がよいのでしょうか?それとも、後に飲んだ方がよいのでしょうか?
酸化マグネシウムを製造販売しているとあるメーカーに問い合わせたところ、基本的には酸化マグネシウムは後に内服する方が望ましい場合が多いという回答でした。
理由としては、酸化マグネシウムというお薬が、血液内に吸収されるのではなく、主に消化管内部に残ることで効果を発揮するお薬だから、とのことです。
先に胃や小腸などで吸収されて効果を発揮する薬剤を内服して、十分な時間をあけた後に、酸化マグネシウムを内服した方が、薬物間の相互作用は抑えられると考えられます。